変換基板データ頒布
要望があったので、不肖な出来ではありますが製造データを公開しています。基板加工機(CNC等)とホットプレートがあれば自作可能です。変換基板だけが欲しい方はここからどうぞ。
https://github.com/polaris581/ZED-F9P_Conversion-board
はじめに
今回は、KiCadを使って、表面実装の部品をブレッドボードや、ユニバーサル基板で使えるようにするための変換基板を作る方法を解説します。
完成図。
プレビューではピンヘッダが上に付いていますが、実際使用する時は裏側に付きます。
変換するIC
今回、説明のために作る変換基板のICはZED-F9Pです。
GNSSの受信モジュールになります。
このモジュールを、ユニバーサル基板の上でも使えるように変換基板を設計します。
回路図を作る
Eeschemaを起動し、回路図を作成していきます。
ピンヘッダの回路図(J1~J4)に関しては、「1×14」などのように打ち込むと検索できます。
ERC(てんとう虫)を実行すると、エラーがたくさん出てきますが、気にしなくて大丈夫です。
部品の選択
部品を選択し、ピンヘッダを登録していきます。
この時、ピンの数とライブラリで絞り込んで検索すると作業が楽に進みます。
終了したら保存をして、NETリストを生成しましょう。
フットプリントの設計
ピンヘッダの位置決め
ピンヘッダの位置を調整する時は、グリッドを1.27mmか2.54mmに変更して作業をしましょう。
ベタにする
さて、大まかな配線が終わりました。
しかし、このF9Pモジュールは裏側にGNDの端子が存在します。
GNDは特に理由がなければ、すべて接続する必要があります。
GND端子は、IC内で接続されていない場合があったり、排熱の為に必要であったりと、繋いでいないと予期せぬ挙動を起こすことがあります。
そこで、ベタGNDを設定しましょう。
あとはベタにしたい部分を四角く囲むだけです。
完成!
できあがりです。ピンヘッダの裏表の設定をし忘れていますが、ご愛嬌ということでw
後は3Dビューでグリグリして楽しめます(違)
追加情報
本記事で制作した変換基板では、線幅0.25mmで設計をしましたが、CNC等の基板加工機においてうまく精度が出せないことがありました。
そこで、線幅0.5mmで再設計を行いました。
データの配布
冒頭でも述べましたが、今回作成したF9Pモジュールの変換基板データはGitHubにて公開しています。
https://github.com/polaris581/ZED-F9P_Conversion-board